なまけものーと。

なまけもので、ダメダメな私が生きていくために、つらつらと綴るブログです。今のところ、ただただ生きているだけです。※本ブログはアフィリエイトを利用しています。

BS1スペシャル コロナ危機 未来の選択の備忘録。ジャレド・ダイアモンド氏

好きなドキュメンタリーやEテレやBSの特集の録画が、どんどんたまっていって…なかなか観れていません。

 

最近は、なぜかドラマを観るのも気合がとてもいるというか、集中できず観れなかったり、途切れ途切れで観たりしなければ最後まで観れず…。

少しだけ動けるようになったので調子マシじゃない?と気づかぬふりして(本気で気づいたらすぐ去ることを知っているので…)ぼんやり思っていたのに、鬱のカムバックかしら…とちょっと恐々としています。

 

でも少しでも、と思いながらようやく数本観たので記録のためにもここに書いておきます。

素通りするつもりが、頭に入らないからかメモしながら、再生しては戻り再生しては戻りと見ていました。

こちらも↓コロナの話題での書き起こし。

namakemonote.hatenablog.com

 

 

NHK BS1スペシャル『 コロナ危機 未来の選択』 

というシリーズのジャレド・ダイアモンドの回です。

 

www.nhk.jp

ちなみにこちらの番組は、再放送が予定されていました。

シリーズだったのに一部だけしか見れなかったので、こういうのはやはり嬉しい。

ダイアモンド氏の番組は日本でも何度も放送されていましたので、人気もありこちらも反響が大きかったのでしょう。


再放送予定:9月1日(火)のNHK BS1で午後1:00~午後1:50(50分)です。

 

以下、大体の要約『』内(私の受け取りによるもの)と感想(『』以外のその他の部分と『』内の()部分)です。

↓   ↓   ↓

この内容は、ダイアモンド氏の著書をベースにして、コロナウイルスとこの感染症以後の世界について語られたものです。

 

ダイアモンド氏によると、

『コロナ感染症患者数や死者の数を分けたものは、人種ということよりも、金銭だと言います。


つまり、予防できるのも、あるいは治療できるのも、お金を持っているかどうかの差が大きい』とのこと。


確かに、エッセンシャルワーカーと呼ばれる人が働いているからこそ成り立つのに、その人たちの健康は後回しになっています。

さらに、これは日本でもそうですが、今まで見向きもされなかった、または軽視され予算もどんどん削減されていたところにいた人々を、急に持ち上げ出した、という違和感はどこも同じでしょう。

あまりにも人間というのは現金ですね。

バンクシーが病院に寄付した絵もそういう状況を皮肉る意図が私には見えました。

 

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『人種での差、いわゆるお国柄で感染者数が違うという説には、アジア圏のフィリピンやインドネシアを例にあげ、これらの国の人々は多くはルーツを中国に持ち、元をたどれば中国人だとして、しかし死者数ははるかに多い。これは、文化の違い(そこには金銭の格差も含まれると思います)や政府の違いがある』としています。

 

社会主義か民主主義かということがよく言われますが、表向きはどんな政治的スタンス建前にしていたとしても、やっていることが民主的か強権的かというのは一概ではありません。

また、ポーランドベラルーシなど、コロナ危機を利用した政治運用も考えられます。

元々根っこはあったのでしょうが、社会主義だから締め付けが厳しいとか、民主主義だから規制がしにくいということは、私個人としては言いきれない気がします。

 

 

 

また、『日本とアメリカの違いで言えば、アメリカ人は政府や同じアメリカ人(これは多分民間のいわば横並びの位置からの目線だと思います。)からでも指図されるのをとても嫌う。極端に個人主義であるため。

これに対し、日本人は政府や他人をとても気にするため、要請だけでも従順に従う

これはまた、病気をうつさないように誰かを気遣うという社会的な圧力も働く』とも仰ってました。

 

欧米人は権利に敏感であるということを冬ぐらいから強く感じていましたが、それは言ってみれば個人主義なのでしょうね。

そして、日本は全体主義というか権威主義という感じがとても強くなっている気がします。

 

『そういう点がある意味で対極の例で興味深い』と。

 


『感染源といわれる、野生動物の取引については、それは食文化や漢方という伝統であるということにも理解を示した上で、伝統には良い伝統と悪い伝統がある』とします。

かつての悪い例をあげていましたがこれが衝撃でした…。

 

感染症予防とこれからの人々のためにも、野生動物の取引もそれらを漢方に使うこともやめるように願う』としました。

 

時代も変わりますし、伝統が必ずしも守らなければならないというものではないと私も思います。

一時ネットでも見た、ベジタリアンを名乗る人が、肉を食べるから病気になる、自業自得と罵っていたのを思い出していますが、誰かを罵倒したり、自分の正しさ証明のためではなく、同じ人間として尊重しながら変革を促したいですね。

急には無理でも、また感染症はきっとやってきますので。

 

 

『自由を奪われる事態になっているが、今までもそういった事態は多々あり、自由を放棄することは長い歴史では全く新しいものではない』と言います。

 

『その自由をあえて放棄することで、地球上の77億人が共に暮らせる。』

 

 

危機への対応は、12の要因が複雑に絡み合い、国家の行方を左右する。』

 

本当にこういう危機の時に一番分かりやすいのがリーダーの態度ですね…。

この12の要因については著書の危機と人類によるものです。

12個が一瞬表示されましたが、その中で今回言及されたのは以下です。

 

 


・『危機の認識。まずこれを認めること。これが第一歩。』

 

 

・『責任の受容。他の人や他の国を責めるのではなく。』これはアメリカを例に。

 

 

・『誠実であること。』メルケルさんとボルソナーロさんを例にあげて。

 

 

・『危機克服の歴史。』ベトナムフィンランドの例をあげて。

 

『過去の感染症の苦い経験や、フィンランドではソ連の侵攻という歴史から危機に備えるという態度があった。日本は人口密度の高さでも、コロナ対応が難しいとしながらも、戦争や終戦後の危機、原発事故、地震など、幾度となく危機に対処してきた』としました。

 

個人的には中から見るのと外から見るのは違うな…という印象。

幾度の危機も経験しているからこそ、生かせるものが沢山あるのに…というもどかしさが大きいのですが…。

 


権威主義と民主主義とはどちらが優れているかという問いには、権威主義が民主主義よりも優れているとは絶対に言えない』と語ります。

 

『その根拠は、情報公開の秘匿です。もし情報を隠さなかったならば、感染拡大を防げたかもしれない』と。

 

 

『今アメリカには中国を羨ましく思う人も多くいる』として、『権威主義の政府は様々なことができ、そのスピードも早いから』だそうです。

『けれど、良い政策も悪い政策も同じくらいしていることを忘れがちである』と釘を刺します。

 

これは日本でも何故か強権的なものを!より締め付けを!罰則を!みたいなことを声高に叫ぶ人が緊急事態宣言の前後にもいましたね。

でもそんな人は、いつもは中国はひどいとか、怖いとか、必要以上に言うのに、こういうところは真似したがるのは、権力者が個人の手足を縛りたいためだろうと思ってしまいます。こういうのは怖さしかありません。

 

 

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『世界史上初めて、同時に危機に陥っている。

 


『コロナよりも大きな影響を与えるのは、気候変動』だといいます。

『この危機をきっかけに、気候変動への危機を考えるきっかけにしてほしい。

 

これは遠いようでいて、温暖化は直結していると思います。

どれかだけをケアするというのは無理で、温暖化がウイルスをまた新たに生むことは十分考えられます。

さらに、温暖化での食料危機や水不足などが感染症をさらに悪化させる可能性は高いとも思うので。

 

 

未来への選択というタイトル通り、進行を務めた鎌倉キャスターより今後の見通しを問われて、

最悪のシナリオは、コロナがもたらすものよりも、世界が持続可能な軌道に乗らないこと。

最高のシナリオは、世界が地球規模の課題解決について新型コロナから学ぶこと。』

 

 

『日本は持続可能な経済を行う能力をもっているのに、その役割を果たしていない。世界に必要なのは、行動していない分野で取り組み始めること。

 

 

最後まで見た感想としては、言い切ることが多いのが少し気になりました。

また、もちろん色んなものを見聞きし知識があってこその見解であろうとは思いますが、そこまで決めつけることはできるのか…という印象はところどころありました。

だからこそ惹き付けられ、面白かったり、分かりやすいと思うのだろうな…とも思いましたが。

あくまでも地理学者としての見方だろうとも思いました。

以前テレビで動物園で講義されているのをチラッとみて、動物行動の専門家だと思っていました…(;・∀・)

 

どうでも良いことですが、ジャレッドではなくて、ジャレドと表記されるのですね…ちょっとモゾッとします。。

 

以上、私なりの大体要約(書き起こし)と、感想でした。

気になる方は、9月1日から4日までの午後1:00よりシリーズとして再放送されるので、ご確認ください。

 

ちなみに、第一回が、ジャレド・ダイアモンドさん、二回目がジャーナリスト、ナオミ・クラインさん、三回目が経済学者マリアナ・マッツカートさん、四回目が歴史学者エマニュエル・トッドさんです。